― インピンジメント症候群の正体とセルフケア法 ―
「腕を上げたときに肩がズキッと痛い」
「夜、寝返りのたびに肩がうずく」
そんな症状を感じていませんか?
その原因の多くは――
肩関節インピンジメント症候群(Impingement Syndrome) にあります。
🔍 インピンジメント症候群とは?
肩関節の構造は、上腕骨・肩甲骨・鎖骨で作られる非常に複雑な関節です。
その中で、腕を上げる動作の際に**腱板(けんばん)や肩峰下滑液包(かたみねかつえきほう)**が、
**肩峰(けんぽう)という骨の下で挟まれる(=インピンジ)**ことによって痛みが生じます。
この「挟み込み(インピンジ)」が繰り返されることで、
腱板や滑液包が炎症を起こし、慢性的な肩の痛みや可動域制限へとつながります。
📊 発症データと統計でみる現実
- 好発年齢:40〜60代が最も多く、特に50代がピーク。
→ 加齢による腱板の変性や姿勢変化が関係。 - 発症率:肩の慢性痛のうち約60%がインピンジメント症候群が関与(日本整形外科学会データより)。
- 性別:男性にやや多く、重量物を扱う仕事やスポーツ(野球・水泳・テニスなど)で発症しやすい。
- スポーツ別発生率:
- 野球選手:肩障害のうち約44%がインピンジメント関連
- 水泳選手:競技歴5年以上の選手のうち約60%が肩痛経験あり(日本臨床スポーツ医学会 2022)
🧠 原因を深掘りしてみよう
インピンジメントの主な原因は以下の通りです👇
原因 | 内容 |
---|---|
姿勢の崩れ | 猫背や巻き肩により、肩甲骨が前傾し腱板が挟まれやすくなる |
筋力バランスの崩れ | 肩のインナーマッスル(腱板)とアウターマッスル(三角筋など)のバランス不良 |
過度な使用 | 投球動作やバタフライなどの繰り返し動作 |
加齢変化 | 腱板の柔軟性低下や骨棘(こっきょく)形成 |
💡 放置するとどうなる?
初期では「動かすと痛い」程度ですが、
放置すると腱板損傷や断裂へ進行するリスクがあります。
MRI研究によると、放置期間が6か月を超えると腱板断裂のリスクが約2倍に上昇(J Shoulder Elbow Surg, 2019)。
🏠 セルフケアで痛みを和らげよう!
① 姿勢リセットストレッチ(猫背改善)
- 壁に背中・後頭部・かかとをつける
- 肩甲骨を軽く寄せて深呼吸×10回
→ 巻き肩を改善して肩峰下スペースを確保!
② 棘下筋・小円筋ストレッチ(インナーマッスルの柔軟性UP)
- 片腕を反対の胸に抱えるようにして、もう一方の手で軽く引き寄せる
- 20秒キープ×3セット
→ 肩後方の硬さを取って、動きをスムーズに!
③ 肩甲骨モビリティ運動(動く土台づくり)
- 両肘を90°に曲げて、肩甲骨を「寄せる・開く」をゆっくり繰り返す
- 1日2回×10回
→ 肩甲骨の可動性が上がり、挟み込みが軽減!
④ チューブ外旋運動(腱板の強化)
- セラバンドを両手に持ち、肘を脇に固定して外に引っ張る
- 10回×2〜3セット
→ 腱板(特に棘下筋・小円筋)を鍛え、関節の安定性UP!
🚫 注意!
- 「ズキッ」と痛む動作は無理に続けない
- 夜間痛や安静時痛がある場合は腱板損傷の可能性も
🌟 まとめ
項目 | ポイント |
---|---|
主な年齢層 | 40〜60代(特に50代) |
原因 | 姿勢の崩れ・過使用・筋力バランス不良 |
放置リスク | 腱板断裂リスク2倍 |
セルフケア | 姿勢改善・ストレッチ・チューブ外旋運動 |
✨ ワンポイントメッセージ
「肩の痛み」は年齢のせいではなく、
“姿勢と使い方”のクセが原因のことがほとんど。
今日から数分のセルフケアで、あなたの肩は確実に変わります!
それでも痛みが改善しないときは「きづき接骨院」にお越し下さい!
肩のインピンジメント症候群の場合、姿勢や骨の位置関係を正しい位置へ調整し、肩甲骨の可動域を改善する必要もあります。
当院では神経・関節・筋肉・ファシアのそれぞれの組織に対して関節矯正テクニックや吸い玉・カッピング施術を使ってあなたの肩の状態を最適なコンディションに整えていきます。
肩が痛くてお困りの方は一度きづき接骨院へお越し下さい。