🧩 肩インピンジとは
肩インピンジは、肩関節の「腱(腱板)や滑液包(関節のクッション)」が、肩を上げる動きで“ぶつかる・つぶされる(=インピンジ)”ことで起きる「肩の痛み・動かしにくさ」の症候群です。
具体的には、上腕骨の頭(腕の骨)と肩甲骨の突起(肩峰)のあいだ ― 通称「肩峰下スペース(subacromial space)」 ― が狭くなり、そこを通る腱板(インナーマッスルの腱)が圧迫されることで炎症や痛みが起きます。
肩の痛みの原因としては非常に多く、肩の痛み全体の約 44〜64% が、肩インピンジやその関連疾患だ、という報告もあります。
また、肩の痛み・違和感を訴えて医療を受ける人の割合は、地域や年齢によりますが、成人 1,000 人あたり 70〜200 人というデータもあり、軽視できない頻度の症状です。
どんな人がなりやすい? ― リスクと特徴
肩インピンジは、特に次のような人に起きやすいとされています
- デスクワークやスマホ操作などで「前かがみ」「猫背」になりやすい人
- 腕を上げる動作を繰り返す仕事・家事・スポーツ(絵描き・塗装・料理・洗濯・バンザイ動作など)をする人
- 加齢により腱板や腱が変性しやすい中高年の人
症状はゆっくり現れることが多く、「ある日突然」というより、数週間〜数ヶ月かけて徐々に痛み・違和感・動かしにくさが増す傾向があります。
典型的なサインとしては:
- 腕を上げたり後ろに回したりすると肩が痛む
- 腕を約 60〜120度 の間で動かすときに「ズキッ」「ゴリッ」とする(有痛アーク)
- 夜、横を向いて寝ると痛みで目が覚める、寝返りしづらい
- 肩の力が入りづらく、腕を持ち上げにくい/肩が重い
…など。
「ただの肩こり」と思って放置すると、炎症が慢性化したり、いわゆる 肩腱板損傷(回旋筋腱板の炎症・断裂)に進行する可能性もあるので、早期のケアが重要です。
なぜ「腱板トレーニング」が重要? ― 根本改善への道
肩関節は、人体で最も可動域が広い関節のひとつですが、その反面「安定性」が筋肉(主に腱板と肩甲骨まわりの筋肉)に大きく依存しています。
肩インピンジが起きる背景には、単に“骨の当たりや形の問題”だけでなく、
- 腱板・肩甲骨まわりの筋肉の弱さやアンバランス
- 肩甲骨の動き(スキャプラの動き)が不十分
- 姿勢不良(猫背など)で肩の位置や動きが崩れている
といった「機能的な問題」が大きく関係しています。
実際、保存療法として「運動療法(肩周囲の筋トレ・ストレッチ・安定化トレーニング)」は非常に有効で、多くの症例で痛みの軽減や機能改善が認められています。
🏡 登美ヶ丘・高の原のあなたにぴったり:自宅でできる腱板トレーニング
下記のトレーニングは、自宅や職場のちょっとした時間にもできる簡単な腱板・肩甲骨まわりの安定化エクササイズです。肩の動きが痛みでつらい方・軽い違和感のある方は、ぜひ「無理せず・毎日少しずつ」を意識してみてください。
✅ トレーニング 1:外旋運動(チューブ or タオルで)
- 肘を90度に曲げ、肘と体幹をくっつけるようにセット。
- ゴムチューブやタオルを使って、外側に腕を開く(外旋する)。
- ゆっくり戻す → 10〜15回 × 2〜3セット
→ 腱板(特に棘上筋・棘下筋)を鍛え、肩峰下スペースを安定させます。
✅ トレーニング 2:スキャプラ(肩甲骨)安定エクササイズ ― “肩甲骨寄せ・下げ”
- 背筋を伸ばして立つ or 椅子に座る。
- 両肩を軽く後ろへ引き、肩甲骨を「内側 toward 背骨」に寄せる意識。
- そのまま5秒キープ → ゆるめる × 10回 × 2セット
→ 肩甲骨の位置を整えることで、腕を上げたときの「ずれ・滑り」を防ぎます。
✅ トレーニング 3:ストレッチ&可動域改善 ― 肩関節まわりの柔軟性を取り戻す
- ドア枠に手をかけ、軽く体を前に倒す“胸のストレッチ”(大胸筋・前肩のストレッチ)
- 軽く肩回し、前後・上下に腕を動かす“肩回し体操”(ただし痛みが強いときは無理しない)
きづき接骨院が選ばれる理由 ― 登美ヶ丘・高の原近くのあなたへ
- 肩インピンジや腱板トラブルに関する 豊富な臨床経験 と 専門的な徒手療法
- 自宅でのセルフケア指導やトレーニング指導も丁寧にサポート
- 仕事帰りや子育ての合間にも通いやすい、お客様の生活に寄り添った対応
「少しの肩の違和感」「腕が疲れやすい」「夜寝ていても痛みで目が覚める」…そんな症状でも、早めに対処すれば改善の見込みは十分です。