肘の外側上顆炎(テニス肘)とは?
肘の外側上顆炎(lateral epicondylitis)は、肘の外側に痛みが出る障害で、テニス選手に多いことから「テニス肘」とも呼ばれます。
実際には、テニスをしていない人にも多く見られるオーバーユース(使いすぎ)障害です。
好発年齢と発生頻度
- 好発年齢:30〜50歳
特に40代に多く発症し、厚生労働省の調査では40代が全体の約45%を占めると報告されています。 - 男女比:やや女性に多い(家事やパソコン作業による負担も原因)
- 発症率:一般人口の約1〜3%
テニス愛好者では約10〜50%が一度は経験すると言われています。
好発競技・動作
好発競技
- テニス(特にバックハンド)
- バドミントン
- 卓球
- 野球(投球動作)
- ゴルフ(インパクト時)
日常生活での原因動作
- 重いフライパンや鍋を持ち上げる
- パソコン作業のマウス操作
- DIYやガーデニングなど手首を繰り返し使う動作
発生メカニズムをわかりやすく
外側上顆炎は、**前腕の伸筋群(手首を伸ばす筋肉)**が肘の外側で腱として骨に付着している部分に微細な損傷が起こることで発症します。
- 繰り返し動作 → 腱付着部の微細損傷 → 炎症・変性 → 痛み
- 特に「短橈側手根伸筋(ECRB)」が関与していることが多いと報告されています。
MRI研究によると、発症患者の約70%でこの筋腱部に変性が見られるというデータもあります。
症状の特徴
- 肘の外側の骨のあたりに痛み
- ドアノブを回す、握手する、コップを持つなどの動作で痛む
- 物を握る力が入りにくくなることも
セルフチェック
- 手首を伸ばした状態で抵抗をかけると痛い
(Chair Test:椅子を持ち上げる動作で痛みが出る) - 肘の外側を押すとピンポイントで痛い
セルフケア&リハビリ方法
痛みを悪化させないためには、**「安静+ストレッチ+筋トレ」**の3ステップが重要!
1. 痛みを落ち着かせる(安静&アイシング)
- 炎症期(痛みが強い時)は1日数回、10〜15分のアイシング
- 重い物を持つ動作はなるべく控える
2. 前腕ストレッチ
やり方:
- 肘を伸ばして腕を前に出す
- 手のひらを下に向けて手首をゆっくり曲げる
- 反対の手で手の甲を押してさらにストレッチ
- 20〜30秒×3セット
💡 ポイント:痛気持ちいい程度まで伸ばす
3. エキセントリックトレーニング(筋トレ)
腱の回復を促す最新リハビリ方法として注目されているのがエキセントリック(伸張性)トレーニング。
方法:
- 軽いダンベル(0.5〜1kg)を持ち、手首をゆっくり下ろす動作を10回×2セット
(上げる動作は反対の手でサポートして負荷を抜く)
4. サポーター活用
- 外側上顆用のバンドを装着すると、腱への負担を約20〜25%軽減できるという報告あり
予防のための生活習慣
- パソコン作業中は手首を反らさず、手首の角度をフラットに
- テニスでは正しいフォームを意識(特にバックハンド)
- 筋トレやストレッチを日常的に取り入れる
まとめ:早めのケアがカギ!
肘の外側上顆炎は、放置すると慢性化して半年〜1年以上痛みが続くこともある厄介な障害です。
しかし、正しいセルフケアと生活習慣の見直しで再発予防は十分可能!
それでも肘が痛いときは「きづき接骨院」におまかせ!
アイシングも続けて、ストレッチやってみても痛みが残る場合は、骨のアライメントがズレている場合もありますし、セルフケアでは解消しない筋肉や靭帯の硬さが潜んでいるかも知れません。
きづき接骨院では痛みをコントロールしながら、関節の矯正で骨を正しい位置へと導き、吸い玉カッピング療法により血流の促進させ組織の修復を促します。
肘のトラブルでお悩みの方は一度当院までお越しください。